- Amazonの自然環境や生物多様性の保全と再生を支援する基金、「Right Now Climate Fund(ライトナウ・クライメイト・ファンド)」による日本初のプロジェクトとして5年間で2億2,000万円を投資
- 三大都市圏近郊の森林100ヘクタールの再生を支援し、日本政府の2030年までに陸と海30%以上を保全する「30by30」目標達成に貢献
- 約2,000人の市民ボランティアが森林の再生活動に参加するとともに、学生を含む約2万人の市民が現地での環境教育に参加し、約5万人がシンポジウム等を通じて森林と生物多様性について理解を深めるなど、計約7万2,000人の市民に森林に関する体験・学習の機会を創出
Amazonは本日、公益社団法人 国土緑化推進機構(NALAPO)と連携し、国内の森林再生、生物多様性の保全、地域コミュニティと自然との結びつきの強化に取り組む森林再生・生物多様性保全活動の支援を開始したことを発表しました。本プロジェクトの実施のため、Amazonは「Right Now Climate Fund(ライトナウ・クライメイト・ファンド)」を通じて5年間で2億2,000万円を投資します。
この取り組みでは、東京・大阪・名古屋などの都市圏近郊に位置し、整備が必要とされる森林20か所、合計100ヘクタールの再生を支援します。森林を整備・再生することで、生き物が生息・移動・繁殖できる環境を回復し、生物多様性の保全につなげます。
対象となる20か所は、国連の生物多様性枠組みに基づく「OECM(保護地域以外で生物多様性保全に資する地域)」認定(※1)の取得を目指し、日本政府が掲げる2030年までに陸と海の30%以上を保全するという目標「30by30」の達成に貢献します。
日本は国土の約7割を森林が占める一方、林業の採算性の低下やシカ等の動物被害の拡大、保全活動の担い手不足や高齢化が進み、管理の行き届かない森林が増加するなど、地域ごとにさまざまな課題を抱えています。森林は、生物多様性を育み、水源や地域の暮らしを支え、自然災害に対する地域の強じん性を高めることのできる、将来世代へ受け継ぐべき大切な環境です。Amazonは、日本で事業を展開する企業として、こうした課題を地域社会とともに考え、行動することが重要だと捉えています。
Right Now Climate Fundは、2019年にAmazonが設立した1億米ドルの基金です。気候変動に対する強じん性や生物多様性の強化につながる自然環境の保全・再生活動を支援することを目的としています。世界中の自然環境の保全・再生活動を支援しており、本件は、Amazonが日本でRight Now Climate Fundを通じて投資する初のプロジェクトです。
※1 OECMの枠組みは、2010年に名古屋市で開催された生物多様性条約(CBD)第10回締約国会議(COP10)で初めて構想された考え方です。本プロジェクトでは、各活動団体による生態調査に加え、NALAPOのパートナー団体である一般社団法人 日本森林技術協会(JAFTA)によるOECM申請に向けた活動計画の策定支援を受けつつ、株式会社バイオーム(BIOME Inc.)が提供するAIを活用した生物多様性モニタリング技術を用いて、植物を中心とした森林の生物多様性の回復状況を測定・可視化します。
地域社会と次世代に向けた森林体験機会の創出
この取り組みでは、都市近郊で再生活動が行われる森林などにおいて、約2,000人の市民ボランティアが森林の再生活動に参加するとともに、小学生から大学生までの学生を含む約2万人の市民が参加する体験型の環境教育活動を展開し、約5万人がシンポジウム等を通じて森林と生物多様性について理解を深めるなど、計約7万2,000人の市民に自然とふれあい、学ぶ機会を提供します。これにより、都市に暮らす人々が自然とのつながりを深め、地域の環境保全を担うきっかけを創出します。
全20か所のうち、すでに複数の対象サイトが活動を開始しており、地域の実施団体とともに森林再生活動を開始しています。すでに活動を開始したプロジェクトは、参考資料をご確認ください。
本プロジェクトの動画は、以下よりご覧いただけます。
アマゾンジャパン合同会社 社長 ジャスパー・チャンは、次のように述べています。
「このたび、国土緑化推進機構と連携し、地域の森林再生に向けて取り組むことができ、大変嬉しく思います。Amazonは、この取り組みを通じて、お客様が暮らし、働く地域の自然環境と生活環境を守り、次世代へつないでいくことにコミットしています。健全な森林は、気候変動に対する強じん性の強化、生物多様性の保全、そして地域社会の生活の質の向上にとって不可欠な存在です。重要な森林生態系の再生に取り組むだけでなく、都市住民が自然とふれあい、地域環境の担い手となる有意義な機会を生み出す、このプロジェクトを支援できることを誇りに思います」
公益社団法人 国土緑化推進機構 常務理事 今泉裕治氏は、次のように述べています。
「日本の国土面積の約67%を占める森林は、現在、林業の不振を背景とする管理の担い手不足や動物の食害などさまざまな課題に直面しています。Amazonのご支援により、CBD-COP10で構想された日本発の保全アプローチが、学生を含む幅広い市民の参加を得て、生物多様性の回復と、水害の防止などをはじめとする地域住民・都市住民の生活環境の改善に貢献する国家的な取り組みを前進させる一助となることを期待しています」
林野庁 森林整備部長 齋藤健一氏は、次のように述べています。
「森林は、生物多様性の保全にとどまらず、国土の保全などの地域の暮らしを支える多面的な役割を担っています。今回、Amazonと国土緑化推進機構が連携し、都市近郊の森林の整備・保全を通じたOECMの登録を目指すことは、『30by30』目標の達成や森林の有する多面的機能の増進を通じた豊かな地域社会の形成を後押しするものと考えています。今後、企業による森林保全の取り組みがさらに広がっていくことを期待しています」
Amazonはこの他、2030年までのウォーターポジティブ達成を目指し、日本各地で水源涵養に取り組んでいます。2025年には日本初の取り組みとして山梨県丹波山村で(年間1億3,000万リットル以上の還元見込み)、2026年には千葉県・養老川流域で(同1億7,000万リットル以上)、それぞれ森林の間伐を通じた水源涵養プロジェクトを開始しました。詳しくは以下リンクをご覧ください。
https://www.aboutamazon.jp/news/sustainability/advancing-water-stewardship-in-japan
本プロジェクトの動画は、以下よりご覧いただけます。
また、Amazonのサステナビリティに関する取り組みは、https://www.aboutamazon.jp/planetをご覧ください。
国土緑化推進機構(NALAPO)について
国土緑化運動を推進するため、都道府県と連携して毎年春に「全国植樹祭」、毎年秋に「全国育樹祭」を開催しているほか、都道府県緑化推進委員会と連携し、「緑の募金」や「緑と水の森林ファンド」等を通じて国民参加の森林づくりを推進しています。https://www.green.or.jp/
<参考資料>
日本における活動開始済みのプロジェクト
千葉県睦沢町・大多喜町 — かずさの里プロジェクト 認定NPO法人JUON NETWORKが現地の団体・メンバーとともに活動を実施。睦沢町では、自然豊かな子どものプレーパーク「まっ白い広場」と400年の歴史ある「日の子坂古道」の整備を行っています。「まっ白い広場」では、プレーパークとしての魅力を向上させ、地域住民により安心して活用してもらえるよう、侵入竹の伐採などを進めています。近くを流れる小川はかつて鮭が遡上し産卵していた場所であり、鮭が戻る川の再生に取り組む地元団体と協力して、水辺と森をまたぐ生きものの動きを把握。子どもたちとその親が楽しみながらモニタリングに参加します。また、「日の子坂古道」では、荒れた古道を復活させ未来へと繋ぐことを目指し、侵入竹の伐採などとともに土壌環境の改善や生態環境の保全を図ります。大多喜町では、管理の行き届かなくなった竹林を整備し、安全な自然環境を目指すとともに、竹林やタケノコの健全な育成を行っています。
群馬県桐生市 — 桐生川源流・梅田 水源といのちを育む森 桐生川源流フォレストデザインクラブが活動を実施。林業が盛んな桐生川源流沿いの南斜面、落石防止保安林や水源涵養保安林を含む傾斜30度前後の急傾斜地5.9ヘクタールが対象。生態系に配慮した渓畔林づくりでは、河川ぎわに落葉樹を植林・育成することで、光環境を改善し、虫を多くすることで渓流魚の生息環境を改善させます。また、シカの食害で枯れてしまった広葉樹の再生や雪害で折れてしまったスギ林での被害木の伐採と広葉樹の植栽など、区画ごとにきめ細かく間伐と広葉樹等の導入を進めます。森林の健全性と、桐生川の水源としての機能の回復・強化を図ります。
滋賀県長浜市 — (仮称)琵琶湖淀川源流・余呉の森 滋賀県と森林マッチングセンター運営協議会が共同実施。琵琶湖・淀川の源流域に位置する広葉樹が多くを占め、希少な動植物が生息する水源の森。かつては地域住民の生活を支える薪炭林として人々の暮らしとともにあったこの森林は、住民の離村に伴い30年以上、人の手が入らない森林となりました。このプロジェクトを通じて、企業や大学等の多様な主体と連携し、生物文化多様性の保全と活用に取り組みます。
滋賀県長浜市・米原市 — 生き物にぎわいの森 特定非営利活動法人 やまんばの会が活動を実施。人家やお寺に隣接する土地で50年近く放置され、病虫害による枯れ木や枯れて折れ曲がった竹が密集する荒廃した里山林を整備します。大きくなりすぎた樹木や密生する竹を伐採することで豊かな生き物が棲める健全な里山林を再生回復するとともに、高齢化・人口減少の進む地域の暮らしを守ります。また、地域の子どもたちの参加による自然体験活動や森林環境学習を実施します。
大阪府高槻市 — 高槻森林観光センターの森 特定非営利活動法人 大阪・うなぎの森植樹実行委員会が活動を実施。市街地を流れる淀川の水源であり、台風による倒木などの被害が発生した森林で、専門家の指導の下、市民とともに植樹などの整備活動やモニタリングを行い、生物多様性の回復に取り組むとともに、ウナギの生態を通じて森林に関する理解を深め、生物多様性についての意識向上を図るためのセミナーを実施します。